「EaseUS Data Recovery Wizard」で遊んでみた

削除したファイルを復活させるソフトウェア

EaseUS社さんから、削除したファイルを復活=データ復元するソフトウェア「EaseUS Data Recovery Wizard」をご提供いただきました。

特段、宣伝を意識せずとも使用感を書いてもらえれば…ということで、是非是非と引き受けさせていただきました。

先にメーカーさんの、フリー版ダウンロードページへのリンクを貼っておきますね。

データ復元ソフト、気になってはいました

というのは、復元したいファイルの心当たりがあるのと、こういったソフトウェアでフォーマット済みのメディアを、どのくらい回復できてしまうのかが、前から気になっていたからです。

フリーウェア(Recuva)も使ってはいましたが、さほど成功率が高くなかったのであまり評価もしていなかったというか。

フォーマット済みメディアの回復については、専門の業者ではなくアマチュアが市販されているソフトウェアを使って…という話なので、ちょっと怖いながらも興味深々です。

スマホもいけるとの事で、家で余っている古いスマホのデータを消してサルベージを試して、スマホを処分する時の心構えの糧にしたいと思います…。

では、進めていきます。


インストール(ざっくり)

よそ様のサイトでも「EaseUS Data Recovery Wizard」の記事をちらほらお見かけしましたので、詳細なインストールはそちらをご参照ください。

といっても、こちらのDLページでインストールファイルをDLして起動して、有料版を買った人は起動後に「完全版にアップグレード」の所をクリックして、アクティベートコードを入力するだけですね。

一応注意点としては、削除されたファイルが保存されていたHDDなりメモリなりの跡地に、別のファイルが保存されて…つまり上書きされてしまうと、そのファイルの復元成功率はガクンと落ちます。 なので、少しでもその危険を避けるため、復元したいファイルがあるドライブがあらかじめ分かっている場合は、そこには「EaseUS Data Recovery Wizard」をインストールしないのが賢明です。

遊んでみるのが目的であれば、とりあえずはフリー版でよいかと。ただ、フリー版だと500MBまでしかデータ復元できません。(SNSにシェアすれば、追加で1.5GB(合計2GB)まで復元が可能とのこと)

とりあえず手元のUSBメモリでお試し

64GBのUSB3.0のUSBメモリ。スキャンは3時間ちょいで終了。結構かかりましたね。不良セクタでちょいちょいスキャンが止まっていたので、状態の悪いメディアの場合はまず先にCHKDSKかけた方がいいのかなあ…。怖くて出来ませんが。

メディアの状態やPCによっても結構差が出るとは思いますが、テラバイト以上のストレージをスキャンする場合は、半日は覚悟がいるでしょうね。寝る前にかける感じでしょうか。

それと、スキャン中でも随時データ復元できたものはピックアップして確認したりサルベージできるのは嬉しいですが、デリケートな操作を行っているはずなので、復元中は余計なことはせずPCを放置が良いと思います。

ていうか、消したはずのディレクトリがバンバン表示されていくのは、軽くホラーです…!

ファイル名はほぼ再現されないが、復元はラクチン。

ファイル名まで復元する場合もあるとの事ですが、この時点では全滅でしたね。ファイルタイプごとにディレクトリ分けされて閲覧できるので、そこから確認して発掘していきます。

ファイルを選択して「リカバリー」ボタンを押せば復元です。簡単すぎで不安になるくらいですね。


画像ファイル

サムネイル表示されるので楽勝です。ていうか昔の年賀状や好きだったゲームのイラストなど、懐かしい画像が…!

オーディオファイル

この段階で聴けます。よかった。でないとファイル名は無くなってるので何だかわかりませんしね。mp3とwavで別フォルダ分けされるのは地味に良いです。

swf(Flash)

ほぼプレビューできなかったんですが、1個だけできました。ファイルサイズ依存ってことでもなさそうですし、何なんだろう。 ActionScriptのバージョンとかでしょうかねえ。


ZIPファイル

zipファイル自体のファイル名は復元できませんでしたが、zipの中身自体は内部構造のフォルダ名含めてばっちりでした。小さいzipファイルしか無かったのですが、大きいのだとどうなんでしょうね。 検証が難しいですが。

基本的な性能は、大体わかりました!

これはちょっと面白いですね。 少なくとも、消してしまってすぐならまず大丈夫そうです。

スマホで試す!

個人的に気になっていた機能である、スマホへの威力確認です。 ちなみに、ネットワークにあるNASのHDDは駄目でした。まあ仕方ないですな。

前に使っていたスマホ。SHARPの「Aquos 06e」。何か捨てられず手許に置いてました。基本的にデータはもうPCに引っ越してあるので、データを丸々消した状態でお試し。

繋いでみましたが、ストレージとして認識されず…。

PCからはお約束のDCIM他、基本的なフォルダが見えているのですが…。 USB接続を色々切り替えたり、開発者ツールでUSBデバッグモードにしてもみましたが駄目です。

なるほど分かりました。本体メモリは認識できず、挿してあるSDカードにだけ対応なんですね。 このスマホでは本体メモリだけで運用していたので、刺さってないんですよ。

引き出しの中に押し込んでおいた、中身空っぽのSDカードを差し込んでみるとやはり認識しました。でもこのSDカード、全く使ってないんで何の検証にもならない…。

とりあえず、1ファイルコピーした後に消してスキャンしたら復元できましたが、感動が薄い(笑)

まあ、「スマホに対応」というか、スマホをカードリーダーにしてSDカードをスキャンできますよってことなんでしょうね。

 

下取りに出すのがちょっと怖くなった…!

ていうか、こんなアマチュアが10000円もしない様なソフトウェアで簡単にデータ復元されてしまうとなると、下取りとか出すのが怖くなってしまいますね…。 少なくとも、パスワードを書いたテキストファイルなんかは絶対おかないようにしないとです。

 


肝心のファイル探しは…!

自分はDTMで曲とかも作っているのですが、昔作った曲のサルベージをしたいのです。その曲のワーキングファイルは残っているのですが、それを作った時のMIDI音源(楽器)を売ってしまったので、今のPC環境ではもう再現できないんです。

かつての愛器SC-D70…

お目当ての曲ファイルは、メロディをさっ引いたインストゥルメント(カラオケ的なもの)曲ファイルです。 4,5年前くらいにこのファイルを消した時は「また録音すればいいだろ」とか思っていたのですが……その時の自分をぶんなぐりたい…。

あるとすれば、その時使っていたPC(今はもう無い)に挿していたUSBメモリー。 今はPS4に挿して、ごくたまにスクショとセーブデータ保存に使っている物です。 前のPCとの唯一の接点のメモリですし、これにファイルを入れた記憶もあります。

そして…いっぱい出てきた…どれなんだ……!(笑)

見つけた! ありました!

_oke は カラオケの oke! これは嬉しい!!!! タイムスタンプ的にも最終バージョン(多分)!

…改めて聴いてみると「まあ、このクォリティなら消すよなあ」な気もしたんですが(笑)、今や再現不可能の曲データとしては、自分にとっては貴重な一曲です。 ほんと嬉しいですねえ。

これだけでもこのソフトを入れた甲斐がありました。EaseUSさん有難う!

ていうか、その他にもごろごろ出てきて笑いました…。

 

最後にフォーマットしたUSBメモリに挑戦

フォーマットされた媒体でもデータ復元がいけるとの事です。 てことは、壊れてフォーマットするしかなくなったHDDとかに最後のワンチャンをかけることもできるってわけですね。(ダメ元な部分もあるとは思いますが)

そんなわけで、たった今 _oke をサルベージしたUSBメモリを、再度フォーマットしてチャレンジです。 クイックではなくガチのフォーマットです。 ディープスキャンでどのくらいイケるのか…!

そして……

壊滅…!! 焼け野原……!

流石にガチのフォーマットは駄目だったようですね。

そこで、今度はこれに画像ファイルを7つ放り込んで、クイックフォーマットにて再挑戦してみました。

すると……

大勝利!

なるほど。 クイックフォーマットなら目があるってこと。

逆に、記録メディアを処分する時には、最低でもクイックでなくガチのフォーマットにしないと駄目ってことなんですねえ。

色々と試せて面白かったです。

というわけで

紹介依頼を受けた時は、悪い結果が出たら気まずいなあとか思っていたのですが、概ね良好で、私も面白いおもちゃで遊べた上に、今後のセキュリティネットも手に入れられて良かったです。

税込みで10000円弱と、まあ安くはないですが、高過ぎもしない価格。 まずは無料版を入れて「おおーこんなんがデータ復元できるんだー」と遊んでみてはいかがでしょう?

以上、レビューの記事でした!

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