【レトロゲーム絵日記 7 】新・鬼ケ島:忘れられない、シュールで緻密な大河ドラマ昔話【イラスト】

かぐや姫、はいりまーす

…というTV-CMも印象に残っているこのゲームは、ファミコンのディスクシステムで販売された(後にコンソールにも移植されましたが)「新 鬼ヶ島」。テキストベースのアドベンチャーゲームです。

当時、こういったアドベンチャーゲームといえば、謎解きだとか、「脱出ゲーム」的なものが多かったのですが、この「新 鬼ヶ島」は…もちろん謎解き的な要素はありましたが、メインはあくまで「ストーリー」。 絶妙な按配でミックスされた、日本昔話の換骨奪胎な名アレンジと、たくさんの出会いと別れの物語でした。

そして、ただお話を読むだけなら本を読めばいいわけですが、このゲームの好きだったところはアドベンチャーゲーム的なインタラクティブ要素は当たり前として、時おりチョイチョイ差し込んでくるナンセンスなボケが面白かったところですね。 普通の本だったら出てこないようなバカバカしいテキストが、「ゲームでの選択肢のリアクションとしてなら許容できる」レベルで唐突にはいってきて、「ああ、これゲームだったな」とニヤニヤさせてくれます。

「みる」「みぎ」 「なにもない」

「みる」「うえ」 「あんぐり くびだるい」

いや、面白いとかつまらないとかそういうんじゃなくて、選択肢のバリエーション的に(多分)意図的に雑に書いたものがはいってくるこの感じが、「ゲームだなあ」と、当時子供だった自分もニヤニヤしてしまったのでした。 今思うと、手塚漫画でシリアスになりすぎると唐突に出てくる「ヒョウタンツギ」や「オムカエデゴンス」での、「これ、漫画だからね」と感情をリセットさせられるあの感じに近かったのかもしれません。

おしてみなよ

謎解きも印象深いものがいくつかありましたね。 鬼達が「におい」を嫌がることからの「いおうだま」の使い方とか、 後は終盤の「おしてみなよ」は結構みなさん引っかかったんではないでしょうか? 今回の記事を描くにあたって検索してみたらヒットしまくりでした。 みんなあそこでアレしてしまってたみたいですね。 何だか妙な嬉しさを感じてしまいます。

 

忘れられないゲーム

あのビジュアル解像度とひらがなでつづられる物語は、いったん頭に入って、そこから自分の想像に転写させれらて鮮やかに色づきました。 今聴くとさすがに聴き劣りするとはいえ、ディスクシステムのPWM音源は当時のゲーム少年には衝撃の音質でした。( いや、今聴いてもあの音は大好きですね。 あの音源、出ないかなあ…) そのどこか物悲しげなサウンドによって、脳内補間はより立体的に演出されたわけで。

このゲームは前後編の大作で、前編を発売日で買ったのなら後編が発売されるまでのリアル時間を含め、クリアまでかなりの時間を要しました。 序盤からの小さなエピソードの積み重ねからの終盤を経て大団円にいたる頃には、「ああ。このゲーム、もう終わってしまうのか…」と感慨深く思ったものです。

今の子は今の子で、物心付いた頃からネットがある環境はよだれが出るくらい羨ましい限りですが、ああいったゲームを適切なタイミング(ゲーム黎明期&子供時代)に遊べた事については、自分はとてもラッキーだったと思います。

また、こういうド正面ガチ王道なアドベンチャーゲームをやりたいですね。

…いったいさん、また会いたいなあ。
 

【レトロゲーム絵日記 8 】ドルアーガの塔:記号が語る謎の奥行き【イラスト】

2019年1月4日

【カテゴリー】:レトロゲーム絵日記
Procreate を使って2~3時間で集中線でごまかしつつ描いている、家庭用ゲーム機・アーケードゲームの懐古コラム的な絵日記です。
随時ネタを更新していますのでぜひご一読を!
 

※前&後編なのはちょっと嬉しい…!


 

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